【ととけん】2021年3月問題
Q1.透明で清楚、繊細で美しい見た目から女性の指にたとえられるこの魚は、吸いものや酢のもの、天ぷらなどに調理されます。かつて東京の隅田川河口でもとれたこの魚を選びなさい。[2020年(第11回)3級(初級)から]
A.答えを見る
【解答】➁シラウオ
【解説】シラウオは生きているときは透明な体が、死んだとたんに白くなる。春先になると江戸前のすし屋さんの寿司ダネになり、軍艦巻きに盛られる。甘みと苦みがほどよく相まって美味この上ない。味わいのみならず繊細で美しい見た目から、白くてほっそりした指をもつ女性を「白魚のように美しい手」「白魚をならべたよう」と形容するほめ言葉もある。
シラウオとよく混同され、躍り食いで食されるシロウオ(素魚)はハゼ科で、シラウオはシラウオ科。
Q2.桜の時季に主に氷見と新湊で水揚げされるこのイカを、富山では「花見いか」と呼びます。イカスミで作る“黒づくり”にも使われるこのイカを選びなさい。[2020年(第11回)2級(中級)から]
➀アオリイカ
➁ケンサキイカ
➂スルメイカ
➃ホタルイカ
A.答えを見る
【解答】➂スルメイカ
【解説】黒づくりは、スルメイカの塩辛にイカ墨を混ぜて作る、富山名物の酒肴。陰干しにしたスルメイカに、塩を混ぜたイカスミを合わせる。翌日でも食べることができるが、2週間程寝かせるとさらに旨みが増す。内臓とともに漬け込んだイカスミの色で、色の黒い塩辛になる。スミを混ぜることで塩辛特有のクセが抑えられ、コク深い旨みがプラスされるという。
Q3.高級食材ながら、ワカメやコンブなど海藻を荒食いするため磯焼けの一因とされているある魚介。神奈川県ではキャベツなど野菜くずを与え育てる取り組みをしており、これが天然ものより甘みが強くおいしいとか。この水産物を選びなさい。[ 2020年(第11回)1級(上級)から]
➀イセエビ
➁クロアワビ
➂ケガニ
➃ムラサキウニ
A.答えを見る
【解答】➃ムラサキウニ
【解説】神奈川県の三浦半島や小田原市などでは天然のムラサキウニの過剰な繁殖が磯焼けを引き起こしており、被害が出ている。しかも、過剰繁殖したムラサキウニは食用の身となる生殖巣が小さく、商品価値もない。一方で、キャベツ栽培が盛んな三浦半島では、未使用部分や規格外、身割れなどの残渣(ざんさ)が発生する。そこで、神奈川県沖にいるムラサキウニを除去し、そのムラサキウニに廃棄処分するキャベツを与え、おいしいウニにするという構想が持ち上がった。
キャベツを食べたムラサキウニは生殖巣が肥大化し、さらに甘み・旨み成分になるグリシン、アラニンといったアミノ酸が増加することも判明したという。
-
▲ページトップへ