島根県津和野町は里芋の産地です。ねっとりしてほろりとしたくちどけが特徴。特に笹山地区のものはきめが細かくて粘りが強く、高級食材として有名です。青野山のふもとで、火山灰の水はけのいい土地柄と、寒暖差のある気候で、おいしい里芋が育ちます。
昆布だしに加え、焼いたタイの出汁を含んだ里芋の煮付けは絶品。古くは鉄の大鍋で作り、農民たちの食事として定着しました。今でも芋煮会が開かれ、地元の郷土食として親しまれています。ちなみに山形県山中町、愛媛県大洲市と並んで日本三大芋煮に数えられています。
芋煮は燗酒との相性がばっちり。出汁を含んだ里芋の滋味あふれるうま味が楽しめます。(速水裕樹)
材料
里芋……………4個
タイのアラ……1尾分
シュンギク……2本
ユズ……………1個
水………………2カップ
昆布……………5センチ
薄口しょうゆ…大さじ2
みりん…………大さじ1
酒………………大さじ1
塩………………少々
作り方
1.里芋は洗う前に皮をむく。軽く水で洗って、水を張った鍋に入れ15分下茹でする
2.タイのアラに塩をふって15分置く。クリルで焼いて焼き目が付いたら止める
3.鍋に水と昆布を入れて30分置く。火をつけ沸騰したら下茹でした里芋を入れ弱火で1時間煮る。
4.さらに焼いたタイとしょうゆ、みりん、酒、塩を入れて弱火で1時間茹でる。
5.器に盛り付け、春菊と刻んだユズの皮を飾ってできあがり