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熱海市長、遺族に直接謝罪 土石流発生後初めて

2022年6月29日 05時05分 (6月29日 05時06分更新)
 熱海市伊豆山(いずさん)の土石流災害で、斉藤栄市長が二十七日夜、市役所で遺族らと非公式で面会し、発生後初めて、被害を防げなかったことについて直接謝罪していたことが分かった。
 面会は、被害を拡大させたとされる盛り土のあった土地の前・現所有者らに対し、遺族らが損害賠償を求めた訴訟で、市が原告側に補助参加することを伝えるため、斉藤市長の呼び掛けで実現。
 二十八日に取材に応じた斉藤市長は、「土石流で多くの方々の生命と財産を守れなかったことを深くおわびしますと申し上げた」と明らかにした。
 遺族らでつくる被害者の会の瀬下雄史会長は「一定の謝意と受け止めたが、市もいろいろな過失がある。発生後の市の一連の対応にも憤りを感じている」と述べた。
 盛り土造成に関する県や市の当時の対応を巡っては、県の第三者委員会が「失敗」と結論づけている。
 面会ではこの件についても話が及び、斉藤市長は盛り土造成の届け出を空欄が残るまま受理していた当時の対応の不備を認め、「指摘の通りなので改善していかないといけない」と伝えたという。 
  (山中正義)

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