電脳筆写『 心超臨界 』

憎しみを鎮めるのは憎しみではない
愛のみによって鎮まるのだ
それが永遠のルールである
( お釈迦さま )

台湾 中国の浸透阻止に効果――矢板明夫さん

2020-06-25 | 04-歴史・文化・社会
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台湾 中国の浸透阻止に効果――矢板明夫・台北支局長
【「矢板明夫の中国点描」産経新聞 R02(2020).06.25 】

「諸活動をスムーズに行うため、貴市の台湾弁公室から50万人民元(約750万円)の支援をいただきたいと存じます」

6月中旬、台北地検に選挙法違反などの罪で起訴された台湾人の男性企業家が、中国湖南省長沙市の対台湾工作部門に送った手紙の一部を台湾メディアが報じた。1990年代に中国に渡り、湖南省で複数の美容室を経営するこの企業家は、長沙市在住の台湾人組織のトップを務めている。

今年1月に行われた台湾の総統選前に、中国当局者から野党、中国国民党の公認候補、韓国瑜(かんこくゆ)氏のために票をまとめるように依頼され、長沙市在住の台湾人約500人を集めて盛大な支援パーティーを開催した。韓氏は親中派とされる。

参加者に食事と宿泊を無料で提供したほか、景品抽選会も行い、多くの豪華なプレゼントを配った。登壇した複数のゲストがスピーチで何度も韓氏への投票を依頼した。その後、約200人の参加者に対し、総統選の投票日前後に一時帰郷するための往復航空券を提供した。一連の活動に使った費用は約150万人民元(約2260万円)。湖南省と長沙市の台湾弁公室などが支払ったという。中国当局が台湾の総統選に介入した具体例といえる。

この重大な選挙違反事件が摘発されたきっかけは、ある不法入域事件だった。台湾の捜査当局が内偵を進めたところ、たまたまこの企業家と中国当局者との会員制交流サイト(SNS)上のやり取りを見つけ、企業家を含む関係者計7人の検挙につなげた。

ただ、今回の選挙違反事件は、氷山の一角にすぎないだろう。長沙市に限らず中国の多くの省と市には台湾工作部門があり、同じような手口による介入は各地で行われていると考えた方が自然だ。

同じく6月中旬、台湾の治安当局は、立法委員(国会議員に相当)の元秘書ら3人をスパイ容疑で検挙した。調べによると、彼らは2015年から議員秘書の立場を利用し、台湾の外交部(外務省)や、対中国政策を所管する大陸委員会などから数多くの会議録、人事情報などを入手し、中国側に渡した疑いがもたれている。3人は中国側から多くの金品を受け取り、その一部を資料集めに協力した新聞記者らに配ったことも確認されている。

中国による対台湾工作は近年、多様化している。十数年前までは、軍事、産業、情報の窃取などが中心だった。しかし、いまは多くの政治、メディア、宗教関係者を懐柔し、学生組織、芸術関連団体などにも浸透している。巨額な資金を投入し選挙に影響を与えようとするほか、機密情報を入手する手口も巧妙になった。

5月20日に発足した2期目の蔡英文政権は、「台湾の安全を守る」を合言葉に中国による浸透工作への取り締まりを強化している。与党、民主進歩党の幹部は「昨年末に立法院(国会)で中国の干渉を阻止する反浸透法を可決したが、抜け穴がまだたくさんあることは否定できない。急いで修正する必要がある」と強調している。

台湾が中国による浸透阻止に本腰を入れたのは昨年で、早くも効果をあげ始めた。同じく中国から被害を受けているオーストラリアから多くの経験を学んだと関係者が証言している。日本も参考にすべきだ。
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