(86)殺人鬼フジコの衝動

2013.04.02

連載:ピンスポ


首を締め上げるフジコ役の新垣里沙。新しい境地の役に挑戦!【拡大】

 劇団紹介コーナー「ピンスポ」第86回は、50万部突破のベストセラー原作がついに待望の舞台化! 元モーニング娘。の新垣里沙を主演に迎え、早織・藤田玲・村田充・下垣真香・小篠恵奈、そして川上麻衣子といった豪華キャストが、表情もしっかり見てとれる俳優座劇場で競演する「殺人鬼フジコの衝動」を紹介します!! 

 4月17日(水)〜21日(日)に計7公演、俳優座劇場(六本木)での上演を控えた『殺人鬼フジコの衝動』の稽古場へ。脚本・演出の松澤くれは、そして主演の新垣里沙を直撃した! 

 「脚本・演出の松澤です。昨年の夏、お世話になっていた事務所の制作さんから『原作付きで何か楽しいことが出来ないか?』と打診されたのが、すべての始まりでした。“殺人鬼フジコの衝動”は、小説を読んでる段階から『これ舞台にしたら面白いだろうな』、1人の読者として『生で観てみたいなと』と思っていたので……これ1本を企画候補として挙げたところ、意外にすんなり通していただいて。劇場・キャスト・スタッフ決めなど色々なことが並行して行われて行く中、僕は脚本執筆に入りまして……『やるならこれだろ!』と強く願っていた作品でもあったので、その夏の間に初稿をすでに書き上げてしまいましたね。僕は、舞台にあって小説にないものは《匂いと色彩》だと思っています。直接的に表現出来ない部分……視界に訴えかけたり、生で立っているからこその雰囲気など、そういったものが、小説が読者の想像力で補っている部分をプラスしてくれる“追体験的要素”になると思ってます。『ただの舞台化じゃん』と言われたくはないので、舞台ならではの部分をしっかり見せたいですね! 実はそれまで、俳優座劇場でお芝居を観たことがありませんでした。本作品が正式に決まって観に行ったら、距離だったり、尺だったり、『あ、劇場としていい劇場だ!』と直感的に感じました。ミクロなところからの演出が出来る劇場なんですよね。ミクロから攻めるタイプの僕としては非常にありがたい劇場であることは間違いありません。“殺人鬼フジコの衝動”はキャスト22人と大所帯ですが、チームとしてまとまっていければ、俳優座劇場の魅力を最大限に引き出せるのではないかと思っています! 五感で攻め、訴えかけていく《アンリミテッド愛憎劇》。シーンを連続で見せ、場面展開をスタイリッシュにみせていく手法をとっています。スピード感を大事に、止まらないドライブ感を楽しんでいただける作品になっています。フジコが1番最初に殺人を犯すところ……殺人衝動の引き金を引く、軸がずれるそのきっかけシーンは特にインパクトがあるでしょうし、新垣さんの演技にも注目してほしいです! この物語の終え方は1つの挑戦状でもあります。なので、最後まで目を離さず観てほしいですね。5日間しかやってない、語られない作品です。この5日間をどうぞお見逃しなく!!」(松澤)

 「森沢フジコを演じさせていただきます新垣です。フジコ役と一言で言ってしまえばそれまでですが、実は今回、彼女の小学生の時から30歳くらいまでの半生を演じることになってるんです!それだけの年齢幅を演じるというだけでも大変なんですが……フジコは、小さい頃に母から受けていた虐待のせいもあって、抱えているものが内側にたくさんあり、常に葛藤しながら生きていて、『いつか私もバラ色の人生を』と必死に幸せを求めているのに上手くいかず、人生がどんどん悪いほう悪いほうへと狂っていってしまうという……とにかく影のある、本当に自分とは“真逆といっていいほど”の子なんです。私は普段から明るく、家族もすっごい仲良くて……これまで色々な作品に出演させてもらってきましたが、等身大の役を演じさせてもらうことがほとんどだったので、ほんと《ここまで自分からかけ離れた役》は初めてで、どういう風に演じるかが自分の課題であり、楽しみなところでもあります! 自分と正反対の役柄とはいえ、少なからず必ず自分の中のどこかに、フジコのように泣いたり笑ったりする部分やずるいところがあるはずなんで、そのわずかな部分をしっかり捉えて、“そこから生まれる何か”を演技に活かせればと思ってます。フジコに近づければと思ってます! 私はほぼ捌けずに、ステージ上で演じ続けるのですが、ほんとにどんどん場面が変わっていく内容の作品です。次にどんなことが起こるか分からない、ドキドキワクワクの連続になっています。フジコの変化をしっかり見せていきたいですね! 影がある感じから、殺人鬼に変わっていくところが大きな見所となっています。表情までしっかり見える俳優座劇場ですので、ぜひ表情の変化にも注目して観ていただきたいと思ってます! 最初に原作(小説)を読ませてもらった時、私自身作品に引き込まれ、最後までドキドキしっぱなしでした。今度は私がこの舞台作品で、劇場に来てくれた人を物語に引き込みたいと思ってます。ぜひたくさんの人に観ていただきたいです。劇場でお待ちしております!」(新垣)

殺人鬼フジコの衝動

【日程】4月17日(水)〜21日(日)計7公演

【会場】俳優座劇場(六本木)

【脚本・演出】松澤くれは(サイバー∴サイコロジック)

【出演】新垣里沙、早織、藤田玲、村田充、下垣真香、小篠恵奈、川上麻衣子他

【あらすじ】一家惨殺事件の生き残りとして、心に傷を負った12歳の少女・森沢藤子。トラウマを抱えながらも、彼女は新たな人生を歩み始める。「大丈夫、私はうまくやっていく…。」

しかし、その誓いも虚しく、次々と藤子に襲いかかるDV、いじめ、暴力。様々な不幸によって、彼女の人生は少しずつ、確実に、屈折していく。やがて殺人の衝動が芽生えた時、トリガーは引かれてしまう。人生は、バラ色のお菓子のよう……。

また一人、また一人、彼女は自らの欲望のために、邪魔な人間を次々と殺戮していく。血塗られた偽りの幸福。仮面をかぶり、ドレスを纏い、空っぽの人生は踊り続ける。

受け継がれる業とは。女の欲望の最果てとは。渦巻く黒い影の正体とは。何が少女を、伝説の「殺人鬼フジコ」にしてしまったのか。舞台は激動の昭和後期。『夢みるシャンソン人形』のメロディにのせて、凄絶な女の一代記を描く。

原作は50万部突破のベストセラー、ダーク・ノワール小説。舞台ならではのドライブ感とリアリティで悪意が疾走する、アンリミテッド愛憎劇。

■取材先劇団募集

『ピンスポ』は取材先劇団・ユニット様を大募集中です。詳細は本コーナーをプロデュースするコンテンツプロダクション・株式会社ルートデザインまで! 

【公式サイト】http://contents-pro.com

【ツイッター】https://twitter.com/rootdesign_inc

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【Ustream】http://www.ustream.tv/user/rootdesign

■チケットプレゼント

『殺人鬼フジコの衝動』の4月17日(水)19:00〜に2組4名様、そして18日(木)19:00〜に2組4名様の合計4組8名様をご招待!お申込は株式会社ルートデザイン公式ツイッター(@rootdesign_inc)より。

次回(第87回)の掲載は4/16(火)です。お楽しみに!!

 

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