米国政府の機密文書が『Minecraft』関連のDiscordサーバーへ流出した経緯

米国の機密文書がDiscord、4chan、Twitterなどで拡散

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ウクライナでの戦争に関する米国の機密文書が複数のDiscordサーバーに流出したことで、米軍が情報管理の重大な危機に瀕している。

ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、問題の文書はウクライナ侵攻や米国の同盟国などに関する情報を含むとされている。報道によると、これまで流出した数十の文書には「トップシークレット」や「機密」といった文言が書かれているという。

さらに驚くべきは、こうした情報がネット上に流出した経路だ。最初に文書が現れたのは、ユーザーのほとんどがアメリカ人である小規模のDiscordサーバーだった。情報は最終的に『Minecraft』のDiscordサーバーを介しており、BBCが入手したスクリーンショットによれば、これらの投稿は3月上旬の日付になっている。機密情報は拡散され続け、4chan、Twitter、ロシアのメッセージアプリTelegramにも広がったことを受けて、米当局は先週調査を開始した。

調査ニュースサイトBellingcatによると、今回のリークの発端は「WowMao」という、同名のYouTuberが運営するDiscordサーバーだった可能性があるという。『Minecraft』のサーバーへ流出する数日前の3月1日から2日にかけて、WowMaoのあるメンバーが30以上の文書を投稿。文書は4月7日になるまでDiscordサーバーから削除されなかった。

しかしながらBellingcatは、このリークが早ければ1月の時点で、「Thug Shaker Central」という現在は削除されたDiscordサーバーで始まっていた可能性もあるとしている。だがこのサーバーはもう存在しないため、こうした主張の信憑性を検証することは不可能だとも指摘されている。

問題の『Minecraft』サーバーは「Minecraft Earth Map」と呼ばれるもの。3月4日、2人のユーザーが『Minecraft』のマップとウクライナ侵攻について口論していたようで、あるユーザーが「ほら、流出した文書だぞ」と書き込み、ウクライナに関する10通の文書を投稿した。政府関係者は1カ月以上、文書がこのサーバーにあることに気づかなかったようだ。

ウォール・ストリート・ジャーナルの記事は、米国が損害の調査を進めているとしつつ、この件が「近年で最も重大な米国機密文書流出」だと述べている。国防省関係者は、本物と思われる文書もあるが、改ざんされているものもあると話している。今回のリークの情報源は現時点で不明だ。

現在、Discordは法執行機関と協力して捜査にあたっている。DiscordのスポークスパーソンはKotakuに対する声明で、「ユーザーに安全な体験を保証することがDiscordの最優先事項です。ポリシーに違反する内容に気づいた際には、セーフティチームが調査を行い、ユーザーのBANやサーバーのシャットダウン、法執行機関との協力といった、適切な対応をとります」と述べている。

※本記事はIGNの英語記事にもとづいて作成されています。

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4JStudios | 2009年5月17日
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