ここまで顕示欲の強い元全共闘上がりの朝日の記者もめずらしい。朝日という組織を利用して我を通す姿勢がはっきりと見て取れる。
東大を出たものの,学生運動であまりに滅茶苦茶やったために,世間的な出世ができなかった恨みつらみ。
けっきょく入社試験を受けて朝日に入った無念さ。それが,モロ文章に見える。
本書にも一部引用などでさも偉そうに書かれている「社説」というゴミ。
これらは,そもそも若宮みずからが,「闘っていない」。若宮は,非常にいびつな「自己主張」を繰り返しているだけ。
たとえば,『約束の日 安倍晋三試論』(小川榮太郎著)では, 若宮の社説の作られた背景について,
戦後体制からの脱却,公務員制度改革、教育改革、憲法改正への道筋作りなどを主張した安倍政権を徹底的に誹謗中傷したわけだが,
細かなスキャンダルというか不始末を針小棒大に暴露し,安倍の虚弱さを印象つける操作に終始。
この朝日新聞の報道のあり方の背後には,若宮がいたことがはっきり書かれている。
若宮「安倍の葬式はうちで出す」。
政治評論家の三宅久之は,、朝日の若宮啓文論説主幹(現主筆)に対し,「朝日は安倍というといたずらに叩(たた)くけど、いいところはきち
んと認めるような報道はできないものなのか」
すると,若宮は,「できません」
三宅「何故(なぜ)だ」
若宮「社是だからです」
「わたしは疑問に思う。特定の政治家を叩き、おとしめることが社是である新聞社とはどんな存在だろうか。
それは、むしろ政治的意図をあらわにしたプロパガンダ機関というべきだが、
社論を決定する地位にある人物がこう述べたというから驚く。
メディアが権力者を批判するのは当然だが、著者が指摘する「明白なウソ」「虚偽のストーリー」による
このような若宮の,「安倍叩き」に,正当性はあったのだろうか?」(同書102頁引用)
レビューアーは,翻って,「朝日新聞の政治的主張に,正当性はあったのだろうか? 現時点での朝日新聞に,その生存の正当性はあるのだろうか?」 と考えざるを得ない。
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闘う社説 朝日新聞論説委員室 2000日の記録 単行本 – 2008/10/30
若宮 啓文
(著)
朝日新聞の名物記者が社説作りの内幕を詳細にレポート。
闘う相手は自民党有力政治家、『読売』『産経』などさまざま。
『朝日』の社説はこうして作られる!
■目次より
第1章 論説主幹となって嵐の船出
「PKO」で変わる「朝日」
9.17小泉訪朝の衝撃
第2章 「千と千尋」で攻防開始
アニメが社説の見出しになった
拉致問題のインパクト
第3章 イラク戦争に反対する
読売の「勝利宣言」
「個説」という毎日新聞の試み
第4章 国旗・国家で社説の大バトルへ
「甲子園」をめぐる論戦
第5章 「靖国」で読売が変わった
ナベツネさんとの共闘
第6章 小泉氏の郵政解散に苦悶
「希望社会への提言」シリーズ
第7章 安陪政権が登場した
朝日に傷跡残したNHK問題
第8章 社説21で新たな護憲提言
護憲的改憲論の台頭
闘う相手は自民党有力政治家、『読売』『産経』などさまざま。
『朝日』の社説はこうして作られる!
■目次より
第1章 論説主幹となって嵐の船出
「PKO」で変わる「朝日」
9.17小泉訪朝の衝撃
第2章 「千と千尋」で攻防開始
アニメが社説の見出しになった
拉致問題のインパクト
第3章 イラク戦争に反対する
読売の「勝利宣言」
「個説」という毎日新聞の試み
第4章 国旗・国家で社説の大バトルへ
「甲子園」をめぐる論戦
第5章 「靖国」で読売が変わった
ナベツネさんとの共闘
第6章 小泉氏の郵政解散に苦悶
「希望社会への提言」シリーズ
第7章 安陪政権が登場した
朝日に傷跡残したNHK問題
第8章 社説21で新たな護憲提言
護憲的改憲論の台頭
- ISBN-104062150166
- ISBN-13978-4062150163
- 出版社講談社
- 発売日2008/10/30
- 言語日本語
- 本の長さ287ページ
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商品の説明
著者について
若宮啓文(わかみや・よしぶみ)
1948年東京生まれ。70年に東大法学部卒業、同年朝日新聞社入社。政治部記者、
論説委員、政治部長などを経て02年9月に論説主幹に就任、社説作りの責任者になる。
その間、小泉訪朝、イラク戦争、郵政解散、安陪内閣誕生、同内閣退陣など歴史的な
出来事が続発。首相の靖国参拝に関して、ライバル社の読売新聞主筆の渡辺恒雄氏
と共闘して小泉氏を批判、二人の対談が月刊誌『論座』に掲載され大きな話題を呼んだ。
08年3月に論説主幹を退任して現在は朝日新聞コラムニスト。
1948年東京生まれ。70年に東大法学部卒業、同年朝日新聞社入社。政治部記者、
論説委員、政治部長などを経て02年9月に論説主幹に就任、社説作りの責任者になる。
その間、小泉訪朝、イラク戦争、郵政解散、安陪内閣誕生、同内閣退陣など歴史的な
出来事が続発。首相の靖国参拝に関して、ライバル社の読売新聞主筆の渡辺恒雄氏
と共闘して小泉氏を批判、二人の対談が月刊誌『論座』に掲載され大きな話題を呼んだ。
08年3月に論説主幹を退任して現在は朝日新聞コラムニスト。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2008/10/30)
- 発売日 : 2008/10/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 287ページ
- ISBN-10 : 4062150166
- ISBN-13 : 978-4062150163
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,018,090位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,188位ジャーナリズム (本)
- - 143,935位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年12月21日に日本でレビュー済み
「朝日新聞論説委員室 2000日の記録」というサブタイトルが示すように、2002年から今年08年にかけて論説主幹だった著者とその同僚たちが、いかに朝日の社説を執筆してきたかを記録した書です。
著者が社説を担当していたのは、小泉劇場から安倍・福田と二人つづけて短命に終わった政権までの時期と重なります。それだけに激動と混乱の中の政治経済を見据えた社説現場の裏側が伺える本書は興味深い時代の記録といえるでしょう。
私はこれを朝日の視点に身を置いて読むだけではなく、ときに産経や読売といった、対朝日陣営の社説の視点にも目を重ねながら読みました。そうすると実に面白い頭の体操のような体験を味わえます。朝日の論調に対して産経・読売が反論をする、それに対してさらに朝日が反論をする。そのやりとりまでが綴られる場合があり、そのどちらにも一理なくはない、さて私はどちらに与するか、またどちらの論調のどの部分に共感を得ながら、どの部分には首を傾げざるをえないのか、それを逐一考えながらの読書でした。
時代の流れの中で、行く末を見誤る--というのが言いすぎであれば、行く末を見通せない--ということは誰にでもあります。多様な要素が複雑に絡み合う政治や経済の世界ではそれはなおさらのこと。
バブル崩壊後の金融機関への公的資金投入に対して朝日は当時「編集局をあげて『公的資金の注入反対』でキャンペーンを張った感があ」り(182頁)、一方読売は社説で「金融システム維持、景気回復、国際信用回復などのために避けられない措置である」と書いていました。そうした事実を踏まえて著者は、「その後の経済の流れを見ると、私には読売新聞の認識のほうが現実的だったように思われる」(183頁)と吐露しています。
本書は決して自らを省みないような、相手を論破するだけの自己主張の強い本ではありません。その点が読んでいて好感が持てました。
著者が社説を担当していたのは、小泉劇場から安倍・福田と二人つづけて短命に終わった政権までの時期と重なります。それだけに激動と混乱の中の政治経済を見据えた社説現場の裏側が伺える本書は興味深い時代の記録といえるでしょう。
私はこれを朝日の視点に身を置いて読むだけではなく、ときに産経や読売といった、対朝日陣営の社説の視点にも目を重ねながら読みました。そうすると実に面白い頭の体操のような体験を味わえます。朝日の論調に対して産経・読売が反論をする、それに対してさらに朝日が反論をする。そのやりとりまでが綴られる場合があり、そのどちらにも一理なくはない、さて私はどちらに与するか、またどちらの論調のどの部分に共感を得ながら、どの部分には首を傾げざるをえないのか、それを逐一考えながらの読書でした。
時代の流れの中で、行く末を見誤る--というのが言いすぎであれば、行く末を見通せない--ということは誰にでもあります。多様な要素が複雑に絡み合う政治や経済の世界ではそれはなおさらのこと。
バブル崩壊後の金融機関への公的資金投入に対して朝日は当時「編集局をあげて『公的資金の注入反対』でキャンペーンを張った感があ」り(182頁)、一方読売は社説で「金融システム維持、景気回復、国際信用回復などのために避けられない措置である」と書いていました。そうした事実を踏まえて著者は、「その後の経済の流れを見ると、私には読売新聞の認識のほうが現実的だったように思われる」(183頁)と吐露しています。
本書は決して自らを省みないような、相手を論破するだけの自己主張の強い本ではありません。その点が読んでいて好感が持てました。
2009年1月11日に日本でレビュー済み
自称「不偏不党・公正なジャーナリズム」でありながら、なぜこのような怪文書レベルの電波文が社説として新聞に掲載されてしまうのか、カルトの内側からそのプロセスに迫ったなかなかの力作です。
しかし、残念ながら「なぜ」彼がそのような言動をとってしまうのか、という肝心の部分には迫れていない気がしました。
日本の古参左翼にありがちな歪んだ選民意識によるものなのか、洗脳によるのか、あるいは単なる精神疾患によるものなのか、また、プロバガンダを書くことによる資金の流れはどうなっているのかも気になるところです。
次の作品ではそのあたりにフォーカスしてほしいと思います。
しかし、残念ながら「なぜ」彼がそのような言動をとってしまうのか、という肝心の部分には迫れていない気がしました。
日本の古参左翼にありがちな歪んだ選民意識によるものなのか、洗脳によるのか、あるいは単なる精神疾患によるものなのか、また、プロバガンダを書くことによる資金の流れはどうなっているのかも気になるところです。
次の作品ではそのあたりにフォーカスしてほしいと思います。
2008年11月17日に日本でレビュー済み
闘った成果が無惨であればあるほど悲惨なことはない。
それに気付かず堂々と裸の王様の様にしているのはさらに無惨だ。
日頃朝日を批判している人が読むと切ない気持ちになります。
バカにすらできません……
それに気付かず堂々と裸の王様の様にしているのはさらに無惨だ。
日頃朝日を批判している人が読むと切ない気持ちになります。
バカにすらできません……