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2022年上半期によく保存された記事から、Houzzのユーザーの需要を知ろう
Houzzのユーザーの多くが「アイデアブック」に保存した記事から、現在の住まい手のニーズを導き出しました。
Miki Anzai
2022年8月20日
世界各国の住まいに特化した情報を発信するHouzzウェブマガジンでは、国内外の家づくりに関する記事を数多く掲載しています。今年上半期に、多くのHouzzユーザーによって「アイデアブック」に保存された15本の記事から、ユーザーがどんな内容を「気に入り」「何度も読みたい」と考えてアイデアブックに保存しているのかを考察してみました。
1. サステナブルな空間づくり
日本近代建築の巨匠・吉村順三が手がけた箱根のマンションを、その思想を受け継ぐ現代の有名建築家・伊礼智さんがリノベーションした事例をご紹介した記事は、多くのユーザーに保存されました。
伊礼さんが目指したのは、「尊敬する吉村先生なら、どうするだろう?と考えながら、先生の初期・中期・後期の作風を盛り込みつつ、お弟子さんがデザインした家具も総動員して、総合的に先生の世界に広がりをもたせること」でした。時空を超えた共作は、今年海外で開催されたデザインイベントでも注目を集めていた「タイムレスな家具、サステナブルな空間づくり」との親和性が高そうです。
国内外の専門家13人が語る、サステナブルな住まいづくりを顧客と進めていく方法
日本近代建築の巨匠・吉村順三が手がけた箱根のマンションを、その思想を受け継ぐ現代の有名建築家・伊礼智さんがリノベーションした事例をご紹介した記事は、多くのユーザーに保存されました。
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2. 欧州の築古アパートをリノベーション
リヨン(フランス)にある築70年のアパートの改修事例、ナポリ(イタリア)の17世紀に建てられたアパートの改修事例、パリ(フランス)の狭小アパートを改修した14の事例をご紹介した記事が上位を占めました。
世界10ヶ国以上でビジネス展開するHouzzのサイトには、2500万枚以上の国内外の住まいの写真が掲載されており、海外のお宅訪問記事が常に人気を集めています。その中でも、日本におけるリノベーション需要の高まりを受け、今年はヨーロッパの中古アパートの改修事例に注目が集まっているようです。
海外のリノベーション事例の紹介記事をもっと読む
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3. 根強い人気の平屋住宅
生活動線や家事動線が効率的であり、別の部屋にいる家族とコミュニケーションが取りやすく、さらに、階段がないためバリアフリーを実現できるなど、メリットの多い平屋住宅の特集記事も多く保存されました。
生活動線や家事動線が効率的であり、別の部屋にいる家族とコミュニケーションが取りやすく、さらに、階段がないためバリアフリーを実現できるなど、メリットの多い平屋住宅の特集記事も多く保存されました。
4. Houzzのデータをもとにしたトレンド予測
Houzzのユーザー動向や海外のインテリアイベントで話題になったテーマなどから導き出すインテリア・デザインのトレンド予測記事は、常に保存ランクの上位に上がってきます。
Houzzのユーザー動向や海外のインテリアイベントで話題になったテーマなどから導き出すインテリア・デザインのトレンド予測記事は、常に保存ランクの上位に上がってきます。
5. ベスト・オブ・ハウズ受賞作品
270万人以上の住まいの専門家が登録しているHouzzですが、その中で、ユーザーから最も多くの支持を集めた、建築家・インテリアデザイナー・施工会社などの専門家に、毎年「Best of Houzz」(ベスト・オブ・ハウズ)という賞が贈られています。今年は1月末に発表がありましたが、ユーザーの注目を集めた15のデザイン賞受賞と、同賞を受賞した人気の外観17選をご紹介した記事が多く保存されていました。
Best of Houzz (ベスト・オブ・ハウズ) とは何か?受賞のために必要なことは何かについて説明します。
270万人以上の住まいの専門家が登録しているHouzzですが、その中で、ユーザーから最も多くの支持を集めた、建築家・インテリアデザイナー・施工会社などの専門家に、毎年「Best of Houzz」(ベスト・オブ・ハウズ)という賞が贈られています。今年は1月末に発表がありましたが、ユーザーの注目を集めた15のデザイン賞受賞と、同賞を受賞した人気の外観17選をご紹介した記事が多く保存されていました。
Best of Houzz (ベスト・オブ・ハウズ) とは何か?受賞のために必要なことは何かについて説明します。
6. Houzzがきっかけの家
Houzzのサイトで見つけた建築家やインテリアデザイナーに設計を依頼して、想像以上に素敵な住まいが完成した事例をご紹介した記事も多く保存されました。
Houzzの便利なところは、さまざまなプロの施工事例を見ながら、気に入った専門家や、特定の施工事例をアイデアブックに保存して比較検討できる点だと、Houzz経由で建築家・インテリアデザイナーを探したユーザーの多くは語ります。
人気の記事には、専門家の探し方や、アイデアブックの活用の仕方も掲載されているので、参考にされているようです。
Houzzがきっかけとなって完成した住まいの記事を読む
Houzzのサイトで見つけた建築家やインテリアデザイナーに設計を依頼して、想像以上に素敵な住まいが完成した事例をご紹介した記事も多く保存されました。
Houzzの便利なところは、さまざまなプロの施工事例を見ながら、気に入った専門家や、特定の施工事例をアイデアブックに保存して比較検討できる点だと、Houzz経由で建築家・インテリアデザイナーを探したユーザーの多くは語ります。
人気の記事には、専門家の探し方や、アイデアブックの活用の仕方も掲載されているので、参考にされているようです。
Houzzがきっかけとなって完成した住まいの記事を読む
7.ホテルのようなプレミアム空間
今年の夏以降・下半期のトレンド予測記事でも触れましたが、これまでホテルで体験していた極上の空間を、自宅にも求める傾向が強くなっています。憧れのホテルライクな寝室のつくり方など、ホテルのような部屋づくりに関する記事は、人気が高かったです。
「ホテル」は、2022年上半期の人気検索ワードで、前年同期比で4.7倍近くもHouzzで検索された回数が増えました。
今年の夏以降・下半期のトレンド予測記事でも触れましたが、これまでホテルで体験していた極上の空間を、自宅にも求める傾向が強くなっています。憧れのホテルライクな寝室のつくり方など、ホテルのような部屋づくりに関する記事は、人気が高かったです。
「ホテル」は、2022年上半期の人気検索ワードで、前年同期比で4.7倍近くもHouzzで検索された回数が増えました。
9. 高断熱・高気密・高耐震の住まい
耐震性能に優れていながら、開放的な空間を実現しやすいSE構法住宅、大きな吹き抜けがありながら、高断熱・高気密・高耐震を実現した住まいなども、ユーザーの興味をひいていました。
耐震性能に優れていながら、開放的な空間を実現しやすいSE構法住宅、大きな吹き抜けがありながら、高断熱・高気密・高耐震を実現した住まいなども、ユーザーの興味をひいていました。
ここまで、2022年の上半期に多く保存された記事をご紹介しましたが、特筆すべきは、海外のリノベーション事例を保存するユーザーが多かったこと。そして、Houzzのサイトで住まいづくりのパートナーを探して、理想の家づくりを実現した事例をご紹介したお宅訪問記事「Houzzツアー」の人気が高かったことです。
それでは最後に、自社の施工事例を「Houzzツアー」として取り上げられるためのヒントをこちらにご紹介しておきましょう。Houzzウェブマガジンに掲載されると、ニュースレターでも配信され、Houzzの公式SNSにも投稿されるので、施工事例の露出機会が増えます。
また最近、Houzzで「住まいづくりのパートナー」を探すユーザーが目立ってきました。住まい手が専門家を検索する際、ポイントとなるのが、Houzzのプロフィールと、プロジェクト(施工事例)の画像です。魅力あふれる文面と見栄えのよい写真が多数掲載されていると、潜在顧客の目にとまりやすいようです。
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・顧客の心を捉えるメールを送信
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