著者のような見苦しい人はどこの国にもいる。日本でもアメリカでもその他の国でも。
まず本を書く者として圧倒的に客観性が欠落している。話に出てくるエピソードの大部分が酷く主観的で、偏見に満ちあふれ、信憑性/説得力がない。
悲しいのは、元々日本人でありながら、日本人の美徳である謙虚さがすっぽりと抜け落ち、代わりに米国社会の厚顔無恥さがそこから溢れ出でていること。アメリカで何があったのか知らないが(日本人に見えるせいで多くの差別や偏見に晒されたのかもしれないが)、自分がアメリカ社会に受け入れられない原因を日本と日本国民擦り付けるのはやめて頂きたい。
他のレビュアーの言うとおり、著者は自分のやり方がうまくいかないことを他の国の制度や日本人のせいにして怒っているだけ。読んでいて恥ずかしくなる。著者のような人がいるからアメリカで日本人が変人扱いされるのではないだろうか。
著者は勝手にアメリカ国民の意見を代表している気になっていますが、著者のような屈折した日本観はアメリカを代表する者では決してない。著者はアメリカ社会にも溶け込めず、うまくやれていないのだろう。アメリカ人の友人も多い私は、平均的にどういう人がアメリカで好かれるか知っているが、著者のようなタイプはまず相手にされない。周りの米国人からも「Loner」であり、「Loser」であると思われているのではないだろうか。私のアイビーリーグのロースクール卒の白人の友人は、もっと他の国のことをよく勉強している。自国のやり方をゴリゴリと押し通すことがEmbarassingであり、Uncoolであることを良く知っている。「郷に入っては郷に従え」、主権国家が互いの権利を尊重することを前提とした世界共通の常識ではないだろうか。
こういう一方的な物の見方しかできないこと自体人生経験の乏しさを予想させる。おそらくJICAや大学での経験も肩書きだけで、この本で紹介している恥ずかしい武勇伝を各国で同じように披露してきたのだろう。
そもそも、一つの国や国民のやり方が全て間違っていて、もう一方の国や国民のそれが全て優れているということなどあるわけがない。文化や国民性の長所/短所、美しさ/醜さは表裏一体である。ここは日本人の良いところとされているけど、アメリカ人からは実はその行動がこのように見えているんだよ、というように伝える方がよっぽど抵抗感なく読める。わざとProvocativeなエピソードや表現を多く用いて、日本人を怒らせて、日本を再起させようというパターナリスティックな意図で書かれているのなら救いがあるが、そもそも内容に信憑性がなくデタラメであると読者に思われては意味がない。
結局のところ、本書は、著者自身の恥ずかしい行動や思想をただ書き連ねた日記に過ぎない。読む価値がない。
残念です。
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アメリカでは常識のニッポン人取扱説明書: 腹が立つけど、これが現実 単行本 – 2004/3/1
読んでいて、愉快ではない。しかし、海外での評価を知るには、必要な本である。
小松左京氏推薦
本書の内容
1章 ニッポン人ほど扱いやすい民族はいない
——世界中でカモにされているのを知っていますか
2章 世界一おめでたいニッポン人
——すでに「世界の孤児」となっています
3章 なんとガマン強い国民なんだろう
——ルールを改訂してしまえば日本は勝てなくなる
4章 ニッポン人の弱点は知れ渡っている
——日本人が勤勉だなんて誰が言った
5章 ニッポン人が世界に通用するはずがない
——かくして、日本は世界の敗者となった
愉快ではない。しかし、海外での評価を知るには、必要な本である。
作家・小松左京
どうして日本は、こんな国になってしまったのだろう。 私が『日本沈没』を発表したころは、まだ、この国はすばらしいエネルギーや進取の気性、そしてなによりも相互信頼に満ちていた。べつに懐古趣味で言っているのではない、さまざまなことを「少子高齢化」のせいにして、問題の中心に目を向けようとしなくなってしまったのではないか。 この本は、読んでいて、正直なところあまり愉快ではなかった。しかし、海外で日本と日本人がどんな評価を受けているのか、それを知るにはすばらしい著作である。 われわれが直視しようとしない現実がたしかにここに書かれている。 多くに人に薦めたい理由である。
小松左京氏推薦
本書の内容
1章 ニッポン人ほど扱いやすい民族はいない
——世界中でカモにされているのを知っていますか
2章 世界一おめでたいニッポン人
——すでに「世界の孤児」となっています
3章 なんとガマン強い国民なんだろう
——ルールを改訂してしまえば日本は勝てなくなる
4章 ニッポン人の弱点は知れ渡っている
——日本人が勤勉だなんて誰が言った
5章 ニッポン人が世界に通用するはずがない
——かくして、日本は世界の敗者となった
愉快ではない。しかし、海外での評価を知るには、必要な本である。
作家・小松左京
どうして日本は、こんな国になってしまったのだろう。 私が『日本沈没』を発表したころは、まだ、この国はすばらしいエネルギーや進取の気性、そしてなによりも相互信頼に満ちていた。べつに懐古趣味で言っているのではない、さまざまなことを「少子高齢化」のせいにして、問題の中心に目を向けようとしなくなってしまったのではないか。 この本は、読んでいて、正直なところあまり愉快ではなかった。しかし、海外で日本と日本人がどんな評価を受けているのか、それを知るにはすばらしい著作である。 われわれが直視しようとしない現実がたしかにここに書かれている。 多くに人に薦めたい理由である。
- 本の長さ236ページ
- 言語日本語
- 出版社祥伝社
- 発売日2004/3/1
- ISBN-104396612095
- ISBN-13978-4396612092
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
「商談には遅刻して行け」「まず大声でNO!と言え」-なぜ日本人は海外でカモられ放題なのか? 読んでいて愉快ではないが、海外で日本と日本人がどんな評価を受けているかが知れる貴重な一冊。
登録情報
- 出版社 : 祥伝社 (2004/3/1)
- 発売日 : 2004/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 236ページ
- ISBN-10 : 4396612095
- ISBN-13 : 978-4396612092
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,647,681位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 33,499位社会学概論
- - 141,989位ビジネス・経済 (本)
- - 194,530位ノンフィクション (本)
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2013年1月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年7月12日に日本でレビュー済み
再掲 2007年
図書館本
アメリカ国籍の日本人の書いた、日本人をバカにした本。
アメリカ在住で、日本のODAの仕事や一時は日本の大学で教鞭をとっていたようです。
内容が貧弱で、狭い交友関係の中からのネタを使ってアメリカは素晴らしい、日本はこのままでは後進国に落ちぶれるというのがメインなのでしょう。
グローバリズムと言うアメリカ主義がどうも絶対のようです、この方は。
銃の所有や国連無視の紛争介入は全て宜しいようです。
さらに、ご自分の例を出して、免許不携帯を警察署長にゴネて無罪にするなんぞは本末転倒(署長もバカですが)の論理展開です。
まあ、ペリー来航からすでに日本はアメリカの属国というカテゴリーを適用するならば、こんな著者の言う事はなんともないのですがね。
いずれにしてもローカルの思想とか文化を無視して市場経済を優先するとこんな著者が出現するのでしょう。
早坂隆さんの「世界の日本人ジョーク集」の方がよほど世界の中の日本人がわかりますよ。
さらに、アメリカ人が世界で嫌われる理由がこの本から分かります。
図書館本
アメリカ国籍の日本人の書いた、日本人をバカにした本。
アメリカ在住で、日本のODAの仕事や一時は日本の大学で教鞭をとっていたようです。
内容が貧弱で、狭い交友関係の中からのネタを使ってアメリカは素晴らしい、日本はこのままでは後進国に落ちぶれるというのがメインなのでしょう。
グローバリズムと言うアメリカ主義がどうも絶対のようです、この方は。
銃の所有や国連無視の紛争介入は全て宜しいようです。
さらに、ご自分の例を出して、免許不携帯を警察署長にゴネて無罪にするなんぞは本末転倒(署長もバカですが)の論理展開です。
まあ、ペリー来航からすでに日本はアメリカの属国というカテゴリーを適用するならば、こんな著者の言う事はなんともないのですがね。
いずれにしてもローカルの思想とか文化を無視して市場経済を優先するとこんな著者が出現するのでしょう。
早坂隆さんの「世界の日本人ジョーク集」の方がよほど世界の中の日本人がわかりますよ。
さらに、アメリカ人が世界で嫌われる理由がこの本から分かります。
2004年10月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少し日本人と付き合ったことのある外国人の目に日本人がどう映るかという点で,著者のいわんとしていることはその通りだと思います.アメリカ人に限らず,その他ヨーロッパやアジア圏の人々でも,知っている人は知っていることがらです.ですから仕事であれ何であれ,外国人と付き合うのに知っておくべきこと,あるいは知っていないと損することが書かれていると思います.
ただ,本書に書かれていることは,日本人や外国人による数多くの本ですでに紹介されているものばかりで,まったく新鮮味がありません.また著者は,自分の日本での経験をベースに話を進めていますが,その経験が短く(少なく)て主観的にすぎ,「取扱説明書」へ一般化するにはあまりにも無理があります.内容構成的には,久しぶりの日本で経験した不思議な思いや不愉快な思いを次々に羅列しているだけなので,読者を啓蒙したいのか注意を促したいのか,著者が結局何を言いたいのか分からないのも残念.
ただ,本書に書かれていることは,日本人や外国人による数多くの本ですでに紹介されているものばかりで,まったく新鮮味がありません.また著者は,自分の日本での経験をベースに話を進めていますが,その経験が短く(少なく)て主観的にすぎ,「取扱説明書」へ一般化するにはあまりにも無理があります.内容構成的には,久しぶりの日本で経験した不思議な思いや不愉快な思いを次々に羅列しているだけなので,読者を啓蒙したいのか注意を促したいのか,著者が結局何を言いたいのか分からないのも残念.
2004年6月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み始めて数ページ。
冗談じゃない!むちゃくちゃ腹が立ってきた!!!
怒りのエネルギーに任せて、一気に読みすすめてしまった。
いいのか!こんなこといわれて、ていいのか!!
。。。
いや、しかし、実にありがたい。
自分がこれほどまでに、日本という国が好きで、日本人であることに
誇りを持ちたいのだと言うことを再認識させられました。
この、アメリカの常識を我々で非常識に変えてやろうじゃないですか!
この本。
ともすれば、萎えそうになる気持ちを発奮させる、素晴らしい興奮剤です。
冗談じゃない!むちゃくちゃ腹が立ってきた!!!
怒りのエネルギーに任せて、一気に読みすすめてしまった。
いいのか!こんなこといわれて、ていいのか!!
。。。
いや、しかし、実にありがたい。
自分がこれほどまでに、日本という国が好きで、日本人であることに
誇りを持ちたいのだと言うことを再認識させられました。
この、アメリカの常識を我々で非常識に変えてやろうじゃないですか!
この本。
ともすれば、萎えそうになる気持ちを発奮させる、素晴らしい興奮剤です。
2004年5月23日に日本でレビュー済み
著者の主張の多くは納得できる。アメリカから日本がどう見ているかの典型的意見。我々も彼らの視線は基本的にこういうものだと認識としたほうがよいだろう。
一つ一つ実例を挙げた主張は分かりやすいが、著者の狭い経験から得られた知見を一般化しすぎてはいまいか。偏った実例ばかり並べられると意見の押し付けに見えてしまう。日本に対するネガティブキャンペーンなのか?
さて不愉快なまでの書き方なのだが、これは日本への愛情から憎まれ役を買って出たということなのだろうか?それとも筆者は外は黄色く中身の白いバナナ?
一つ一つ実例を挙げた主張は分かりやすいが、著者の狭い経験から得られた知見を一般化しすぎてはいまいか。偏った実例ばかり並べられると意見の押し付けに見えてしまう。日本に対するネガティブキャンペーンなのか?
さて不愉快なまでの書き方なのだが、これは日本への愛情から憎まれ役を買って出たということなのだろうか?それとも筆者は外は黄色く中身の白いバナナ?
2004年5月5日に日本でレビュー済み
まだ途中までしか読んでないけど、ある日本人がブラジルでお金を
盗まれたというくだりで、1000ドル札を盗まれたと書いてあって
ぎょっとした。なんという高額紙幣なんだろう。日本円なら約10万
円相当である。webで調べてみたがアメリカでは現在1000ドル
札は作られてないそうである。だいたいブラジルの通貨はドルでは
ないだろう。この本に書いてあることって事実なのかと疑ってしまい
続きを読む気をなくしてしまった。
盗まれたというくだりで、1000ドル札を盗まれたと書いてあって
ぎょっとした。なんという高額紙幣なんだろう。日本円なら約10万
円相当である。webで調べてみたがアメリカでは現在1000ドル
札は作られてないそうである。だいたいブラジルの通貨はドルでは
ないだろう。この本に書いてあることって事実なのかと疑ってしまい
続きを読む気をなくしてしまった。
2004年6月19日に日本でレビュー済み
ちょっと事象がせますぎ。読み進めるうちに、自分達のやり方が正しく、通用しないとその国がおかしいと批判する。相変わらずの論理だ。ソ連のアフガン侵攻への対抗勢力へ米国は支援したとの記述部分では、アメリカはアルカイダを援助したとはっきり記述しない。あまりの都合よさに辟易してしまった