阪神の外れ1位候補にトヨタ自動車の左腕中沢雅人投手(24=中大)が浮上した。菊池のクジを外した場合を想定。将来性ある高校生投手の指名も検討されたが、現場の要望もあり、即戦力投手を獲得する方針を固めた。黒田編成部長は「投手に限らず、野手も含めて考えている。(希望の)投手が残っていれば、競合するだろう」と話した。外れ1位も競合するケースを覚悟した。

 中沢は140キロ台半ばの速球に緩急をつけた投球が持ち味。先発も中継ぎもこなせる万能タイプだ。ただオリックスが菊池を回避して1位で単独指名する可能性もあり、直前まで情報収集に努める。中沢が他球団に指名された場合は、法大の右腕二神一人投手(4年=高知)を、外れ1位で指名する可能性が高い。

 阪神は今回のドラフトで5人前後、育成枠で3人程度の指名を考えている。中沢、二神以外の上位候補として、トヨタ自動車の荻野貴司外野手(24=関学大)、立命大の藤原正典投手(4年=県岐阜商)、帝京の原口文仁捕手(3年)らをリストアップ。九州共立大の左腕、山内晴貴投手(4年)は下位での候補に入れている。