湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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アレンスキー:忘れられたリズムによる試みop.28~Ⅲ、Ⅴ

2009年06月10日 | ロシア・ソヴィエト
○作曲家(P)(marston)1894/12/20モスクワ他録音・CD

言葉をまじえた一連の独奏曲録音の一つ。オリエンタリズムの延長上で古代ギリシャ風幻想を描いたものとしてはショパンを通り越して近代フランス派に接近しており、アレンスキーの過去の呪縛にとらわれない折衷性のより強い発露ならびに繊細な感性の現れたものとして注目できる。気まぐれで指の軽い演奏ぶりもこちらのほうが向いている。西欧ロマン派風の作品と一線を画した作品ということはフランス語の標題にもあらわれ、スクリアビンと同時代の作曲家であったことも認識させる。3曲目がイオニキ、5曲目がストロフ・アルセエンヌという題名である。これら一連の自作自演は一部欠損があるが恐らくシリンダに収まりきれなかったのだろう。作曲後間もない演奏としても貴重。

The Dawn of Recording - The Julius Block Cylinders / Various Artists

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