○バルビローリ(Vc)L.ケネディ(2Vc)(BS)1941/1(バルビローリ夫人の私的録音)
イヴリン夫人も知らぬ間に亡くなってしまっていたようだ。これは協会盤LP収録のもので、ビバリーヒルズに居を構えたアメリカ時代のプライベートな録音だがCDになっているかどうか知らぬ。楽器ごとに特化して有名な作曲家というのがいる。チェリストにとってはこの後期ロマン派作曲家は著名であるようだが、よくは知らない。古風な中欧的ロマンチシズムを湛え地味で、特に印象に残るものではないが演奏会では取り上げられる演目とのこと。バルビはこのチェリスト兼作曲家ならではの黒漆塗りの音色感を活かし、歌心たっぷりではあるがボウイングがそれに左右されがちで、フレージングが不自然になるところは古い録音と変わらず、専門チェリストとしては成立しないのかもしれないが、むろん素人とは違うレベルの話ではある。デュオとしてはしっかり融合して不自然さはない。短いのでこれ以上書くことがないが、英国古典派ルイエの作品と(短い会話と)ともに録音されており、その組み合わせだと益々古風な感が強く、バロックとロマン派の違いというのは遠耳に聴けばさほど無いのかもしれないと思った。バルビは室内楽では古楽を好んだようで、絡んだ殆どの録音が英国の古典派か、バッハのものである。
イヴリン夫人も知らぬ間に亡くなってしまっていたようだ。これは協会盤LP収録のもので、ビバリーヒルズに居を構えたアメリカ時代のプライベートな録音だがCDになっているかどうか知らぬ。楽器ごとに特化して有名な作曲家というのがいる。チェリストにとってはこの後期ロマン派作曲家は著名であるようだが、よくは知らない。古風な中欧的ロマンチシズムを湛え地味で、特に印象に残るものではないが演奏会では取り上げられる演目とのこと。バルビはこのチェリスト兼作曲家ならではの黒漆塗りの音色感を活かし、歌心たっぷりではあるがボウイングがそれに左右されがちで、フレージングが不自然になるところは古い録音と変わらず、専門チェリストとしては成立しないのかもしれないが、むろん素人とは違うレベルの話ではある。デュオとしてはしっかり融合して不自然さはない。短いのでこれ以上書くことがないが、英国古典派ルイエの作品と(短い会話と)ともに録音されており、その組み合わせだと益々古風な感が強く、バロックとロマン派の違いというのは遠耳に聴けばさほど無いのかもしれないと思った。バルビは室内楽では古楽を好んだようで、絡んだ殆どの録音が英国の古典派か、バッハのものである。