『駄菓子屋ゲーム博物館』 が板橋区宮本町に本日オープン! | C.I.L.

『駄菓子屋ゲーム博物館』 が板橋区宮本町に本日オープン!

昭和の子供なら必ず遊んだ事があるであろう10円ゲーム。よく駄菓子屋の店先やデパートの屋上に置いてあった、10円玉を弾いてゴールまで運んだりするアレである。

そんな10円ゲームを30年がかりで数十種類も集めた偉人がいるらしく、板橋区がサポートして区内の商店街に 「10円ゲーム博物館」 をオープンさせてしまったそうだ。

・ソース1
・ソース2

3月8日オープンとの事だったので、せっかくなので覗きに行ってみた。(元駄菓子屋っ子として居ても立ってもいられん!)


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
場所はイナリ通り商店街との事なので、最寄りは都営三田線板橋本町駅になる。

まずはA4出口から出て、駅を背にして左に進む。出口さえ間違っていなければ、そのまま真っ直ぐ50mくらい歩くと首都高の板橋本町入り口がある。他にコレといって目立つ建物がないので、それを目印にするといいんじゃないかと。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
右手に首都高の本町入り口を見ながら通り過ぎ、さらにちょっと歩くと、左手にこのような細い商店街が現れる。お目当ての博物館はこの商店街の中に。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
いい具合に寂れた商店街をテクテク歩く。微妙に閉まってる店が多くて、喫茶店くらいしか営業してないような雰囲気なんだけど、めげずに歩く。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
すると程なくして意外と立派なお稲荷さんが。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
で、それは私のお稲荷さんだの目の前が目的地のコン太村さん。元々はコミュニティセンターみたいな建物だったらしいんだが、今回のゲーム博物館のオープンに伴って、完全にレトロゲームが置いてあるだけの建物と化している。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
中に入ってみると、さっそく名機・国盗合戦がお出迎え。画面を押さえて強引に姫絵柄で止めるテクニックは使用禁止の方向でお願いします。

ちなみにこの国盗合戦は、プログラムを改造して当たりやすくしているんだとか。いわゆるチートである。

もしかすると若い人はこの "時代が生んだ名機" の遊び方を知らないかもしれないので説明しておくと、これは双六の要領でスタートからゴールまで進めば当たりという内容。

まずお金を入れると下のルーレットが回転する。ルーレットには左と右の2種類あり、左は数字が、右には坊主や姫の絵柄が止まるようになっている。

で、絵柄には坊主・姫・殿・ドクロの4種類があって、坊主は左側に出た数字の分だけ戻る。姫は数字の分だけ進む。殿は数字の倍の数だけ進む。そしてドクロは一発アウトでゲームオーバー。

日本地図の南(沖縄)からスタートして、北の北海道がゴールとなっており、マスの数は50弱くらいなんだが、ほんともう坊主・ドクロがいい所で出るんだよなあ。左側の数字に15が来て 「やった!」 と思ったら右が坊主とかマジげんなり。そうかと思うと右に殿様が出たのに左の数字が1とか定番のガックリモード。

で、当時の悪ガキはこのゲームのルーレットを上からグイっと押さえつけると、狙った絵柄で無理矢理止める事が可能だという事に気付き、駄菓子屋のババアに殴られる恐怖と戦いながら、金券のために日々戦っていたと。

でもみんなもう大人なんだからそういう事はしちゃダメだぞ。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
そんな国盗合戦の隣には、BETタイプのルーレットが。これもこれで当たらねえんだよなあ。ランプがどの数字に止まるか予測して、その場所にBET(1BET10円) していくんだけど、欲張って何枚もBETした場所にはまず止まらない。世間の厳しさを思い知らせる恐怖のマシンである。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
さらにその隣には、もう少し時代の新しい10円マシンも。左側のは定番のじゃんけんマシン。「じゃーん・けーん・ぽん!」 と子供の声が出るアレ。負けた時の 「ズコ~」 だか 「ヘコ~」 だかって声が異常にむかついて、アレを聞く度に機械を殴り壊したくなる。あれほど人の神経を逆撫でする音声も珍しい。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
10円ゲームといえばコレ。10円玉を弾いて目的地まで運ぶ新幹線ゲーム。このタイプのゲームは、最下段の辺りに鬼トラップが配置されているのがデフォルト。どんな加減で弾いても神のブロッキングで全てハズレ穴に!


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
10円ゲームっていうと、こういうアレンジボールというかパチンコというかって内容のも定番だったよね。これがまた神のブロッキングを見せてくれる嫌らしいトラップが必ずあんだよなあ。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
新幹線ゲームのスーパーカー版。近所の駄菓子屋にまさにコレと同じ物が置いてあった気がする。オレは何故かこのゲームだけは上手かったんだよなあ。最下段の当たり穴を狙う力加減を、ほぼ完璧に掴んでたのよ。確か家の近所の駄菓子屋にあったヤツだと、景品(金券) としてガンダムのMSの絵柄が書いてあるカードが出て来たはず。30円分の金券として使うか、純粋にコレクションするかで悩んだ記憶がある。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
左がパチンコタイプで右側はルーレットタイプのゲーム。基本的なゲーム内容は似ているんだけど、見た事ないようなタイプが色々あるなあ。

ちなみに左のパチンコゲームは鬼だった。左下から始まって、上の方に運んで行くんだけど、最下段で早くもキラートラップが。1~2回弾いただけで確実に死ぬという鬼畜っぷり。これどうやってゴールまで行けばいいんだろう……。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
これもBETタイプのルーレットなんだけど、配当表があったりしてよりギャンブルチック。子供の頃からこういうマシンに触れる事で、ギャンブルにだけは手を出したらイカンと教育する訳ですな。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
10円玉を弾く新幹線ゲームタイプのマシン2種。盤面が色褪せててかなり古めかしいんだが、細かい部品なんかはしっかりメンテ出来ているようで、何の問題もなく遊べた。ここまで保存状態が良くて、しかもちゃんと遊ばせてもらえるってのは嬉しいよなあ。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
ミサイルフィーバー!オレの幼少期の記憶がいきなり蘇った!!!
あったあったこんな絵柄のルーレット。当たった試しはないけどな!

※読者の方から 「このマシンは払い出し音が一番のゴチソウです」 と教えられた。当たるまでヤレってのか。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
パチンコゲームとさらに別バージョンの新幹線ゲーム。
やっべーなんかここすっげー楽しいー。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
これはハンドルを回して板の角度を調整し、ボールを転がして当たり穴に運ぶゲーム。

オレらの前で遊んでる子供が物凄く熱中してて、かなり調子よく行ってたんだけど、ウチの子 が後ろで 「ねえねえサダオちゃん!この子うまいよ!すごいね!うまいうまい!」 なんて騒ぐもんだから気が散ったのか凡ミス→死亡。

「あらあら~気が散っちゃった?ごめんね~!」 と言いつつ、顔は嬉しそうにニヤニヤ。ほんとこいつもこいつで鬼だと思った。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
この店のゲーム機は金券かメダルが出て来るようになっていて、金券の場合は駄菓子コーナーでお買い物が出来る。メダルの場合は10円玉の代わりにゲーム機に投入可能。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
なんだか宝の山に見えてくるぜ。

ところでウチの近所の駄菓子屋はカップ麺が30円で、お湯とフォークが別料金(確か10円) だったんだけど、そういう悪徳システムのお店って珍しいんだろうか?

オレがこの 「フォーク・お湯サービス」 という文字を見て 「すっげー!良心的じゃん!」 と言ったら、彼女様に 「それが普通だろ!」 とつっこまれたんだけど。

え?お湯・フォークってサービスが基本なの?マジで?ウチの近所の店はどこも10円くらい金取ってたぜ?


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
で、見て回るだけじゃ面白くないので、実際に遊んでみようと思ったんだが、両替機にビックリした。コレ電気を一切使ってない両替機なの。100円玉を入れて、右側にあるハンドルを回すと、下からジャラジャラっと10円玉が出てくんの。

このタイプの両替機って見た事がなかったんで感動した。オレが感動に打ち震えてたら、後から来た子供もすんごい喜んで、意味もなく何百円分も両替しまくろうとして親に引っぱたかれてた。

よしよし、精神年齢的にはあのガキよりオレ様の方が少し上だな。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
何から遊ぼうか悩んだんだが、とりあえず最初に目に付いたルーレットゲームに10円入れてみた。

遊び方の説明を読みながら適当にBETしてルーレットを回したら、ランプがピカピカ光ってファンファーレが。

あ、あれ?当たり?

10円しか使ってないのにメダルが一杯出ちゃって、なんか凄く気まずいんですけど。なんか意味もなく周りの人に 「すいません、すいません」 と謝ってたオレがいるんですけど。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
その頃彼女様は国盗合戦でゴールド金券(100円分) GET!アイツの事だから情け容赦ないルーレット強制止めテクでも使ったのかと思いきや、大きな数字がポンポン続いて一気にゴールまで行けたんだとか。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
続いて走り屋の彼女様にドライブゲームで遊んで頂いたんだが、ゲームシステムがよくわからず討ち死に。

ところで、これすっげー懐かしくない?ドライブゲームと言いながら、車は左右にしか動かせなくて、背景の方がスクロールするやつ。よく温泉旅館とかに置いてあった気がする。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
オープン日だからかどんどん人が増えて来て、気付けば満員御礼大繁盛。お父さんが子供を連れてっていうよりも、お爺ちゃんお婆ちゃんが孫が遊ぶ姿を見てニコニコしてる光景の方が目に付いた。(お父さん世代の人は子供をほったらかしにして自分ひとり熱くなる傾向にあった)

なんかいい空間だなあ。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
本日の戦利品。100円分の金券で駄菓子を買ってみたぜ。でも40円くらいしか使ってない気がするんで、えらく得した気分だぜ!



■総評
とにかく懐かしい10円ゲームを今また (しっかりメンテした状態で) 遊べるってのが嬉しくて嬉しくて。近くに住んでる人ならぜひ一度。お子様がいらっしゃるならなおさら。

また、ここから歩いてほんの何分かの場所にスパ施設がある ので、家族サービスのついでにフラっと立ち寄ってみるのもいいかも。

で、この博物館の何がいいって、博物館と言いながら全てのゲームで遊ばせてもらえる点が素晴らしい。やっぱゲームは実際に遊ばなきゃ意味ないもの。

でもそれを可能にするにはメンテの問題とか、部品の調達といった壁が立ちふさがるんだけど、ここは板橋区という立地を最大限に活かしてそれをカバーしている。

板橋区といえば世界に誇る町工場が有名なんだけど、部品が壊れたりしたら、近所の町工場にお願して修理してもらうんだとか。

こういう古い機械って、部品が壊れてもすぐに同じ規格の部品が補充できる訳ではないため、たった1個のパーツがないという理由で機械全体を諦めないといけないような状況に陥るんだけれども、板橋の町工場の技術があれば 「ないなら作る」 という夢のようなフォローが可能なのである。

凄いじゃないか板橋!スペースシャトルの部品を作ってるような工場があちこちにあるんだから、10円ゲームの部品くらいきっと簡単に作ってくれるだろうw

この辺の "地域全体で協力して何か一つの事をやる" って姿勢が板橋っぽくて気に入ったので、この10円ゲーム博物館は是非とも応援してあげたい。

とりあえずゲームセンターCXのスタッフに知り合いがいる人募集。もしくは記事にしてくれるマスコミの人間も募集。



■10円ゲーム博物館(こん太村内)
住所:東京都板橋区宮本町17-8
営業時間:平日14:00~18:00 土日祝日10:00~19:00
定休日:火曜