「復興のキックオフ」応援晴れ晴れ J1仙台、ホーム初戦勝利
東日本大震災で照明設備などに被害が出たユアテックスタジアム仙台(仙台市泉区)では29日、サッカーJリーグのベガルタ仙台がホーム初戦に臨み、観客席を埋めた黄色いユニホーム姿のサポーターが選手を鼓舞し続けた。
震災翌日に予定されていた試合が流れ、1カ月以上遅れてのホーム初戦。「選手がピッチを躍動する姿を見たくて、ずっと待っていた」と、仙台市宮城野区の会社員、鎌田善徳さん(40)は久しぶりのスタジアムの雰囲気をかみしめた。
サポーター仲間だった女性が津波で亡くなり、「彼女の分も応援するため、絶対に来るつもりだった」。「あきらめないプレーで勇気を与えてほしい」と今季のチームの奮起に期待した。
強豪の浦和レッズを相手に1点を守りきって勝利すると、スタジアムは大歓声に包まれ、「ベガルタ仙台」のコールが繰り返された。
仙台市泉区の会社員、中村智之さん(42)は「これからの復興のキックオフの日になった。ベガルタには我々の希望の光になってほしい」と晴れ晴れとした笑顔を見せた。