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【週末読む、観る】◇産経書房◇「KY式日本語」 「JK」「PK」知っています?
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『KY式日本語』北原保雄編著、「もっと明鏡」委員会編集(大修館書店・714円)
今さら説明の必要もないと思いますが、「KY」と書いて「空気読めない」と読む、あの奇妙な略語についての初の解説本で、「JK(=女子高生)」「PK(=パンツ食い込む)」「MHZ(=まさかの匍匐(ほふく)前進)」など439語を紹介しています。
昨秋の安倍「KY内閣」退陣によって大ブレークした「KY」。その後、マスコミで乱用され、最近では、「日本のムラ社会的な精神の産物だ」といった否定的な文脈で語られることも多くなってきました。さんざん使い倒しておいて、いつの間にか手のひらを返したように「けしからん」の大合唱。日本のメディアによくあるパターンが、ご多分に漏れず「KY」にも適用されつつあるのでしょう。
もちろん本書でも、「KY」的なるものがはらむ危険性や陰湿さについては、きっちりと警鐘を鳴らしています。ただ、北原先生がほかのメディアの論評と一線を画しているのは、こうもおっしゃっている点です。「(功罪の)『罪』の面さえしっかり認識しておけば、KY語はとても楽しい語である」と。
「PTA」が「パトラッシュとあるいた」で、「ATM」が「アホな父ちゃん、もういらへん」。こうなると、いくらけしからんと目くじら立ててみても、まったくの拍子抜けです。しかも、大半の人は、くだらないと思いつつも、どこかで「うまいこと言うなあ」と感じてしまう部分があるはずです。
メディアの喧噪(けんそう)をよそに、すでにひとり歩きを始めている、「KY式日本語」という言葉遊びの手法。それほど毛嫌いせずに、まずは自分でもひとつ「KY語」を作ってみてください。「IH(=意外とハマる)」かもしれませんよ。
(大修館書店販売部 古川聡彦)

