サンゴ礁保全へ初の行動計画 環境省「里海」推進
環境省は27日、サンゴ礁の保全に向け2014年度までの5年間に実施する具体策を盛り込んだ初の行動計画を策定したと発表した。サンゴ礁に関する研究体制の強化や、天敵であるオニヒトデの駆除などが対策の柱。適正な管理の面で、人の手を加えて生物多様性を保全する「里海」を推進していくことも定めた。
スキューバダイビングなどがサンゴ礁の損失を招いている現状をふまえ、観光のルールづくりも進める。行動計画の進ちょく状況は、今夏にも「サンゴ礁生態系保全連絡会議(仮称)」を立ち上げ、検証していく。
豊富な魚介類の生息地でもあるサンゴ礁は沿岸域の開発やオニヒトデの大量発生、海水温上昇に伴う白化現象などで減少が続く。世界のサンゴ礁の20%が消滅したとされ、今後10~20年間でさらに15%減少するとの報告もある。